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守崎幸夫さん あくまで音楽愛好家

守崎幸夫さんのシステム

スピーカー B&W 802Diamond
CDプレイヤー エソテリック K-01
アナログ・プレイヤー LINN LP-12
プリ・アンプ JEFF RowLAND CONCERTO
メインアンプ JEFF RowLAND 510
DAC AIRE DSDタイプ QB-9

13:32 スタート
守崎: けっこう現在のシステムは気に入った音が出ているということもあるし、最近はあんまりオーディオに力を入れてないんですよ。

ガンプちゃん14歳が気持ちよさそうに寛いでいる中、『ROSA PASSOS』のハスキーな歌声が流れている。

石黒: まずは、お好きなアルバムを聴かせて下さい。なるべく傾向の違うアルバムがいいですね。

石黒: 凄いケーブルがいっぱい繋がっていますね。

守崎: もう10年近く使ってます。

石黒: セレクトが凄くいいと思います。エソテリックの硬めの音がキンバーのケーブルで柔らかくなりますからね。とても素晴らしいチョイスです。

最近ではハイレゾ配信とSACDを聴くことが多くてほとんどCDは聴かなくなったという守崎氏が最初に試聴に選んだのはSACD『Kind Of Blue / Miles Davis』から「オールブルース」。
「MJQとマイルスとビル・エヴァンスが僕の原点なんですよ。オスカー・ピーターソンもちょっと掠っているかな~」ということで、同じくSACDで『European Concert / Modern Jazz Quartet』の「ジャンゴ」を聴かせて頂く。

守崎: これは、歪んでいるぐらいのレベルで録音しているんですよね。でも、この歪ギリギリの音はアナログの職人しか録れない。残念ながらレベル・メーターを気にする日本人には録れない音なんです。

石黒: エンジニアも思い切りが必要ですね。

守崎: 向うの人達は最終的には聴感上で決めますから。ハイレゾで出た時もすぐに手に入れました。アナログは100枚くらいしか我が家には置いていないんです。ぼくはコレクターではないので中古を買うようなこともありませんので、新譜だけを買っています。

石黒: 僕が持っている『European Concert』は確かモノラルだったと思います。

守崎: 六十年代の半ば頃までのものは絶対にモノの方がいいです。レコーディング・エンジニアが録音している段階でミックスを行っていますから。

石黒: マイクの指向性で定位を出すみたいなところがありますからね。

守崎: その通りです。

守崎: 仕事ではシビアで硬い音を聴くことが多いので、家では柔らかい音で聴きたくなります。いつもマスタリングをやるソニーのスタジオがB&Wの800なので、自宅でもB&Wというのは仕事場を家に持ってくるようで嫌だったんですが、スタジオとは違うような柔らかい音が家で聞けないかと・・・。

石黒: 初代のノーチラスはちょっと音がガサガサで、解像度を履き違えているようなところがあったと思いますが、Dになり、ダイヤモンドになるに従って、どんどん軟らかさが増して質感も上がりました。

守崎: 自宅では聴いていて疲れない音がいいんです。

石黒: とても品位が高い音だと思いますが、疲れないけれどもっと迫真に迫る音に仕上げてみましょうか。

守崎:そんなことが出来るんですか?

石黒:やってみましょう。CD→プリ間のケーブルは何をお使いですか?

守崎:CD系統のケーブルは全部キンバーです。

石黒:もしかするとそれも音の柔らかさに影響しているのかもしれませんね。まずはこの部分をちょっと変えてみましょう。あれ?我が社のショートピンを使って頂いてますね。

守崎:とても役に立ってます。

再度『European Concert』を試聴。ミルト・ジャクソンのヴィブラフォンがシャキっとして音の見通しがよくなった。

守崎:若干キンバーのこもり気味の音が抜けましたね。

石黒: それと、低域ですね。ドライブ感が増してグイグイくる感じがあると思います。

守崎: この音を聴いてしまうとキンバーの音は柔らかすぎますね、この位の刺激はあった方がいいかなと思います。ピアノもリアルだし。空気感とか空間の見通しがとても良くなってライブの緊迫感が増しました。
ぼくがチェックレコードとしてよく聴く愛聴盤、ダイアナ・クラールを聴きましょう。エンジニアのアル・シュミットが素晴らしいんですよ。

『When I Look in Your Eyes / Diana Krall』から「アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン」を試聴。

守崎: いいですね~。ボーカルとストリングスの位置関係がとてもはっきりしています。

矢継ぎ早にSACD『cafe blue / Patricia Barber』を試聴。

守崎: 空気感が凄くいいです。空間の拡がりがとてもよく分かります。エンジニアのジム・アンダーソンは空間の創り方と楽器の際立たせ方、ブレンドの仕方が素晴らしいんですよ。

石黒: 先ほどより解像度は上がっていますが、疲れる音にはなっていないと思います。

守崎: なってないません。空間の拡がりが明解に表現されています。

石黒: 空間は拡がっているのですが音像の密度が上がっている。相反する要素を両立させることが必要なんですね。この傾向がお嫌いでなければ、次に、思い切ってパワーアンプの電源ケーブル系を変えてみましょう。

壁コンからタップまでの電源ケーブルを変えると『European Concert』に芳醇さが増す。

守崎: ピアノの硬さがとれてまろやかになりましたね。いいですね~、これは間違いなく僕の求めている音です。

石黒:確かに音のグレードが上った感じになりましたね。

守崎:ちょっとボーカルを聴きましょう。

『Alison Krauss+Union Station LIVE』。

守崎: 素晴らしい。さき程はインパクトがあったけど少々きつかったドブロの音が落ち着きました。

石黒: あまりクオリティ指向に行き過ぎてしまうと、厳格すぎて疲れてしまいますから、どこかで開放させることが必要です。そのためには相反する要素を両立させるしかないんです。

CDとプリアンプの下に天然クォーツ・インシュレーターを敷き、ケーブルのコネクターの随所に天然クォーツレゾネーターを貼り、再び『European Concert』。

石黒: 柔らかさは残したまま空間性が出て音の密度が上がったと思います。各楽器の質感も出てきたと思いますが、如何でしょうか?これは水晶の効果です。

守崎: 黒人ではこのパーシー・ヒース、白人ではチャーリー・ヘイデン。この2人のベースの音は変なシステムで聴くと音像がハッキリしないで演奏の凄さが伝わらないんです。彼等の音がしっかり出たらいいシステムだと言えると思います。

守崎: シンバルも出てるけど耳に突き刺さらないし、いやらしくない。これは楽しめますよ。

石黒: マイルスを聴いてみましょう。

『Kind Of Blue』から「オールブルース」。

守崎: ドラムのブラッシングが全然違います。しっかり前に出てきましたね。音や演奏のニュアンスが良く出ていて、さっきとは別物ですね。グルーヴ感もよく出ているし、バンドの一体感が凄い!最後にかけたいCDがあるんです。

ここで登場したのが守崎さんの会社イーストワークスが販売したアストル・ピアソラのガラスCD三枚組。『Tango:Zero Hour』を試聴。

守崎: これは凄い!楽しめるな~。

石黒: 普通のCDとは次元が違いますね。これはアナログよりも良いかもしれません。 そろそろPCオーディオにいきましょう。

『Idle Moments / Grant Green』のハイレゾを試聴。

USBケーブルを変える。

石黒: SACDとPCMは表現力が違いますね。SACDがシルクだとすればPCMは上質のコットンのようです。

守崎: さっきまで平坦だったサウンドに立体感が出てきました。

石黒: 彫りが深くなりましたね。それぞれの楽器が何をやっているかが良く分かりますよね。

守崎: 今までは奥行きの無いステージにだらっと横に並んでいたのが、ピシっと決まりましたね、凄いですね、これも。

石黒: うちのケーブルの方が先ほどの銀線を使用したケーブルよりも安いんですよ。普通のUSBケーブルは高級ケーブルであっても電源と信号部分が一緒になっていますが、うちのは信号と電源を分離させています。電源と信号の干渉がなくなるとこんなにも違うんですよね。

守崎氏のHDに収録されている32,000曲近い楽曲からリンダ・ロンシュタット『What's New』、グレン・フライ『After Hours』、『Getz / Gilberto』から『The Girl from Ipanema』、ウォーの『World Is a Ghetto』など次から次へと試聴する度に、これは凄い、奥行きが見事、パースペクティブが良くなりましたを連発する守崎氏。

USB・DACと電源ケーブルの間にACスタビライザーやコンセントスタビライザーを装着し、仕上げに守崎氏が発売当初から気に入って使っていた極低周波発信装置RR-77をRR-777に変え、先ほど聴いた『JUST A LITTLE LOVIN' / Shelby Lynne』を試聴。

石黒: (最初の一音が鳴ると同時に)気配が違います。

守崎: CDのベールが一枚剥がれた感じですね。

石黒: 大変に申し訳ございませんが、そろそろタイムリミットになりましたので、お暇しますが、最後にちょっと試させて下さい。

マイナスイオン発生器を加える。

守崎: 低音がぐっと前に出てきました。

マイナスイオン発生器でイオンをCDに塗布する。

守崎: へ~。音が色っぽくなりました。

16:40 終了

構成・文:磯田秀人(ピンポイント)