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羽毛田丈史氏

羽毛田丈史氏

2015年8月、音楽プロデューサー・羽毛田丈史さんのプライベートスタジオにお邪魔し、オーディオシステムのクリニックを行わせて頂きました。 当時お使いのシステムにおいて、ご本人の不満は「音が見えにくい」という点が大きく、その解決策としてルームチューニングをお考えのご様子でした。 しかし、お伺いしてからスタジオおよび機材をざっと拝見し、まずはルームではなく作業用PCの電源ケーブルを交換する事にしました。 ご要望の改善に向けて電源周りから着手した事にご本人は大変驚いていらっしゃいましたが、そのたった1本を交換した効果は大きく、一気に音の見通しが良くなりました。加えて、低域の具合や音のよどみなど、他にも問題として指摘されていた点がかなり解消しました。

RR-777
それに続き、壁の電源コンセントにつながる電源BOXをRTP-6 absoluteにしてケーブルも交換、さらに各ポイントで主要となる機器の電源ケーブルも交換。

スピーカー周り

壁の電源コンセントとコンセントベースは、後日CB-1DBなどをお送りしてご本人に交換して頂く事にし、当日はオーディオ周りに着手、デジリンクケーブル、アクティブモニタースピーカーにつながるXLRラインケーブルなどを交換していきました。 それが終わる頃にはご本人が不満に感じていらしたポイントがすっかり解消されており、部屋の影響だと思っていた音の見通しの悪さがまさか電源やケーブルの問題だったとは思わなかった、とのご感想を頂きました。


制振対策としては作業用PCの下にヒッコリーアンダーボードRHB-20を敷き、スピーカースタンドの要所にクォーツ・レゾネーター QR-8を貼りました。ご存知の方も多いと思いますが、QR-8はスタンド自体の共振を排除するのが目的です。

仕上げに超低周波発生装置 RR-777を設置してクリニックはほぼ完成、その成果に大変ご満足を頂きました。 進めていく中でご本人が口にされた、「再生音のクオリティが上がっていくにつれ、音数の多いアルバム(当日は菊池雅章氏の「SUSSTO」がリファレンスでした)などではいかに凄い演奏をしているか、凄いアレンジがなされているかが判るようになった、しかし、きちんとした制作がされていない楽曲などでは効果がさほど音の差として現れない」というご感想が印象的でした。 今回のクリニックで改善したような「本来の音の追求」は、プロフェッショナルの制作現場においても演奏やアレンジが高度になるにつれ、そのハイレベルなところでの仕事のやりやすさ・判断のしやすさなどにも貢献をさせて頂いているのだと感じました。



最後に、後日羽毛田さんご本人から頂いたメールをご紹介させて頂きます。


まず、アレンジの作業がとても楽になりました。 アレンジの作業は、楽器を重ねていくごとにバランスをとっていくので、果たしてその楽器がそもそも必要なのか、その楽器のフレーズが適切なのか、判断していくのに音の適正なバランスがとても重要です。
モニター環境が悪いためにうまく楽器の構成やフレーズがはまらないのか、それともアイディア自体がうまくいっていないのか、いままではよくわからない部分があって、経験で、たぶんこのはまりの悪さは生音に差し替わったりすると解消されるであろう、とか判断していたわけです。
今回の大改造で、すべての周波数でのバランスや音の解像度が高まったため、以上のような判断をするときにほとんど迷いがなくなったことが一番大きな変化です。
特にリバーブやコンプレッサーのかけ具合において、自分の作業場から他のスタジオに作業を移したときに聴感上の差がほとんどなくなったのはとてもありがたいことでした。
また、音楽を聴くことの楽しみが増えました。
僕はすべてのCDをPCに取り込んで聴いているのですが、音の解像度があがったことで、聴こえていなかった音や不明瞭な部分が明確になったりして、昔のCDを聴いたりすると新たな発見があったりして、新鮮な気持ちで音楽に出会えたりして、とても楽しいです。特にアナログ時代の音にはとても多くの情報が詰め込まれていたことを改めて認識して、それがとても勉強になっています。


音楽プロデューサー・羽毛田丈史氏

羽毛田丈史

1960年5月23日生まれ。 ドラマや映画など、映像音楽の作曲を中心に、ゴンチチ、葉加瀬太郎、中島美嘉、JUJU、高嶋ちさ子など、ジャンルを問わず幅広いアーティストのプロデュース、アレンジも手掛ける。 最近作は、NHKスペシャル「人体~ミクロの大冒険」「病の起源」「宇宙の渚」などのドキュメンタリー番組の音楽、映画「銀の匙 Silver Spoon」、TBS日曜劇場「とんび」、日本テレビ「明日、ママがいない」、また好評のうちに放送終了したTBSテレビ60周年特別企画 日曜劇場「天皇の料理番」のドラマ音楽などを手掛けている。
http://www.haketa.jp